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第31回欧州泌尿器科学会総会(The 31st Annual EAU Congress)が2016年3月11〜15日の5日間,ドイツのミュンヘンで開催されました.ミュンヘンはベルリン,ハンブルクに次いでドイツでは3番目に大きく,市域人口は140万人を誇る都市です.鉄道が張り巡らされており,学会参加者はフリーパスが利用できたため,交通は非常に便利で学会会場へのアクセスも良好でした.また,スペインやイタリアでEAUが行われた際はスリや置き引きといった軽犯罪が多いため移動中はドキドキでしたが,ミュンヘンではそのような気配は全く感じず,同じヨーロッパでもずいぶん国民性が違うと感じました.ミュンヘンといえばビールとソーセージです.白く濁ったビール(ヴァイスビア)や白ソーセージ(ヴァイスヴルスト),塩の効いたプレッツェルなどが絶品でした.少し前に,加工肉(ソーセージ)の摂取をめぐるWHOの警告がありましたが,「何でも食べ過ぎれば健康に悪い」と言ったドイツの食糧農業相の発言を思い出しながら,大変おいしく「適量」をいただきました.
EAUは世界最大規模の泌尿器科学会の1つです.本年の全演者数は1,425名,参加者は世界118か国から約13,000名で(2015年のマドリードでは参加者約12,000名),展示ブースには約200社の企業が集まり,年々規模を拡大しています.会場はICM(Internationales Congress Center München)という巨大なコンベンションセンターでした.全1,425演題のうち日本からの演題が188演題(13%)ありました.採択率は全体では約20%程度と想定されますが,日本からの演題は30%以上あったようで,日本の泌尿器科医のレベルの高さを改めて実感しました.
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