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増大号 何度でも見たい! 一般検査パーフェクトガイド
4章 胸水・腹水・心囊液検査
体腔液(胸水,腹水,心囊液など)貯留のメカニズムと,漏出液・滲出液の鑑別
高橋 隆也
1
1聖路加国際病院臨床検査科
キーワード:
体腔液検査
,
胸水
,
腹水
,
心囊液
,
漏出液
,
滲出液
Keyword:
体腔液検査
,
胸水
,
腹水
,
心囊液
,
漏出液
,
滲出液
pp.876-879
発行日 2026年8月1日
Published Date 2026/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.030126110540080876
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はじめに—体腔の解剖と体腔液の生理1-5)
胸腔,腹腔,心膜腔は体腔と総称され,臓器表面を覆う臓側漿膜と体壁側の壁側漿膜に囲まれた漿膜腔である.漿膜は中皮細胞と疎性結合組織から構成され,体腔液(漿液)を産生することで,臓器運動に伴う摩擦を軽減し,円滑な生体機能を維持している.正常状態では,体腔内に存在する体腔液はごく少量に保たれている(図1)1-3).
体腔液は主に漿膜から産生される漿液であり,漿膜下に発達したリンパ管系を介して吸収される.健常者では体腔液の産生と吸収が平衡しているため,体腔内に液体が貯留することはない.この平衡は毛細血管内圧,血漿膠質浸透圧,血管透過性,リンパ流という4つの主要因子によって制御されている.従来はStarlingの法則に基づき,静水圧と血漿膠質浸透圧のバランスによって体液移動が説明されてきたが,近年では血管内皮および中皮細胞表面のグリコカリックス構造が体液移動の制御に重要な役割を果たしていることが明らかとなり,体腔液動態の理解はより精緻なものとなっている.

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