特集 心エコー 傾向と対策―ケースで学ぶ! 実地医家がおさえておきたい診断・評価法
[Chapter 3] ケースで学ぶ! 心エコーの傾向と対策
B.実は遭遇することがまれではない疾患・病態
心囊液貯留の評価法
坂田 好美
1
1杏林大学 保健学部臨床工学科/医学部循環器内科
キーワード:
心囊液
,
心エコー
,
心タンポナーデ
Keyword:
心囊液
,
心エコー
,
心タンポナーデ
pp.272-277
発行日 2023年2月1日
Published Date 2023/2/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika131_272
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▪心囊液貯留は急性心膜炎などの心膜疾患以外にも悪性腫瘍,膠原病,甲状腺機能低下症,尿毒症などさまざまな疾患が原因となるため,原因疾患の鑑別が必要である.
▪心囊液は心エコーにより貯留量の推定が可能である.また,血行動態の変動も評価できる.
▪心囊液貯留症例で心タンポナーデが出現した場合は,緊急の心膜穿刺・心膜ドレナージが必要となる.身体所見とともに心エコー所見で心タンポナーデを見逃さずに診断して治療を行うことが重要である.
© Nankodo Co., Ltd., 2023