特集 遺伝子細胞治療(再生医療)が拓く新しい皮膚科診療
遺伝子組み換えワクシニアウイルスを用いたがん治療
中村 貴史
1
1鳥取大学医学部医学科ゲノム再生医学講座ゲノム医療学分野
キーワード:
vaccinia virus
,
oncolysis
,
antitumor immune response
,
immune checkpoint inhibitor
Keyword:
vaccinia virus
,
oncolysis
,
antitumor immune response
,
immune checkpoint inhibitor
pp.142-148
発行日 2026年8月28日
Published Date 2026/8/28
DOI https://doi.org/10.69337/D202608-102-09
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ウイルス療法は,腫瘍溶解ウイルスによってがん細胞を直接溶解し破壊することで,抗腫瘍免疫応答を賦活化し,全身のがんにも治療効果を及ぼすという新しい概念のがん治療法である.ウイルス療法の開発が急速に進展した理由は,遺伝子組み換え技術によって,ウイルスが元来持っている正常組織に対する病原性を排除し,ウイルスをがん細胞だけで増殖させる方法が確立され,がんを標的破壊することが可能になったためといえる.加えて,腫瘍溶解ウイルスにさまざまな免疫制御分子を搭載発現させることで,より高い抗腫瘍効果を発揮させる武装化アプローチも試みられている.本稿では,腫瘍溶解ワクシニアウイルスを中心に,現状と今後の展望について解説する.

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