特集 地域精神保健福祉の歩き方
多機能型精神科診療所による地域ケアの実際―心理職によるアウトリーチの事例を振り返って
東 健太郎
1
,
鈴木 順子
3
1医療法人社団草思会錦糸町クボタクリニック
3医療法人社団草思会錦糸町クボタクリニック
pp.346-350
発行日 2025年5月10日
Published Date 2025/5/10
DOI https://doi.org/10.69291/cp25030346
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I はじめに
2017年に国によって示された「精神障害者にも対応した地域包括ケアシステム」は,医療と福祉が統合された包括的地域社会モデルである。そして,これに応じて各自治体が地域移行支援や地域生活拠点の整備などに動き出している。
こうした流れのなかで,精神科診療所で地域支援に携わる専門職として,心理職はどのように貢献できるだろうか。筆者らが勤務する精神科診療所は約40年にわたり地域ケアのあり方を模索し培ってきた。本稿では当院の構造と機能,そして心理職のアウトリーチでの支援について事例を交えて紹介する。

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