レコーダ 医療経済フォーラム・ジャパン 第123回定例研修会
2026年度診療報酬改定の課題と展望
林 修一郎
1
1厚生労働省 保険局医療課長
pp.6-15
発行日 2025年9月21日
Published Date 2025/9/21
DOI https://doi.org/10.57527/JUNPO2976003
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医療経済フォーラム・ジャパン(会長=中村洋・慶應義塾大学大学院教授)主催の第123回定例研修会が8月5日に都内で開かれ、厚生労働省保険局の林修一郎医療課長が「2026年度診療報酬改定の課題と展望」をテーマに講演した。 2026年度診療報酬改定に向けた課題として、林課長は、新たな地域医療構想で表現された、医療機関機能などの考え方を踏まえ、様々な医療機関の機能を診療報酬体系においてどう支えていくか、中央社会保険医療協議会(中医協)においても議論が必要であると説明した。2024年度改定で新設した地域包括医療病棟については、医療界から要件緩和を求める意見が相次いでいる。林課長は、現状の要件が設定された理由を説明するとともに、病棟の現状の使われ方や患者像を医療資源投入量の分析を通じて明らかにし、よりきめ細かな報酬設定の可能性を示唆した。 賃金・物価対応が2026年度改定の最大の課題であることを会場の参加者とともに確認した。骨太方針2025では従来の社会保障関係費抑制方針に関する記載が修正されたが、現行の診療報酬が賃金・物価が上昇する現象に対応するためには、そのための方法を考える必要があると述べた。

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