論評
令和初頭における診療報酬改定の変質:「経済学的」アプローチ
尾形 裕也
1
1九州大学名誉教授
pp.6-12
発行日 2024年7月21日
Published Date 2024/7/21
DOI https://doi.org/10.57527/JUNPO2934003
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1 はじめに:本稿の問題意識 令和に入ってからこれまで3回の診療報酬改定が実施され、直近の令和6年度改定は、6年ぶりの介護報酬等との同時改定であった。診療報酬改定の具体的な内容については、(筆者を含め)すでにその都度さまざまな論評が公表されてきている。令和4年度及び令和6年度改定については、特に医療従事者の賃上げが大きな課題であったことは間違いない。これは岸田内閣における「成長と分配の好循環」という基本的な政策路線の、医療政策における反映であったと考えてよいだろう。
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