特集 脂肪肝 NAFLD/NASHの理解と高リスク群の囲い込みへ
脂肪肝と代謝関連肝がんの基礎知識 MAFLDの意義とNAFLD/NASH
川口 巧
1
1久留米大学 医学部内科学講座消化器内科部門
キーワード:
飲酒
,
危険因子
,
食道炎-逆流性
,
心臓血管疾患
,
代謝性疾患
,
糖尿病
,
動脈硬化症
,
肥満
,
メタボリックシンドローム
,
肝線維症
,
肝疾患-非アルコール性脂肪性
Keyword:
Diabetes Mellitus
,
Cardiovascular Diseases
,
Arteriosclerosis
,
Alcohol Drinking
,
Esophagitis, Peptic
,
Metabolic Diseases
,
Liver Cirrhosis
,
Risk Factors
,
Obesity
,
Non-alcoholic Fatty Liver Disease
,
Metabolic Syndrome
pp.1334-1341
発行日 2023年9月1日
Published Date 2023/9/1
DOI https://doi.org/10.50936/J01778.2023325194
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脂肪肝の新しい概念としてMAFLD(Metabolic dysfunction-associated fatty liver disease)が2020年に提唱された。今回、MAFLDの提言に至った経緯や、MAFLDの意義・特徴、NAFLD(非アルコール性脂肪性肝疾患)との違いなどについて、当科の研究結果を含めて論述した。MAFLDの特徴として次のような点が挙げられる。1)代謝異常を組み入れ基準とし、肝生検が必須ではない。2)飲酒量の多寡が不問である。3)非肥満MAFLDの基準を策定している。4)NAFLDよりも肝線維化進展のスクリーニングに優れている。5)NAFLDよりも動脈硬化性心血管疾患リスクの高い患者の同定に有用である。6)大腸腺腫を高率に合併する(特に非肥満MAFLD)。7)逆流性食道炎のリスクが高い(特に非肥満MAFLD)。

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