NASH-病態と治療
NAFLD/NASHの診断基準と問題点
川中 美和
1
,
山田 剛太郎
1川崎医科大学 総合内科学2
キーワード:
飲酒
,
鑑別診断
,
生検
,
診療ガイドライン
,
肝線維症
,
評価基準
,
肝炎-脂肪性
,
肝疾患-非アルコール性脂肪性
Keyword:
Alcohol Drinking
,
Biopsy
,
Diagnosis, Differential
,
Liver Cirrhosis
,
Practice Guidelines as Topic
,
Non-alcoholic Fatty Liver Disease
pp.409-416
発行日 2013年3月20日
Published Date 2013/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2013182434
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非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)のなかには肝硬変へと進展していく非アルコール性脂肪肝炎(NASH)が2~3割存在するといわれているが,未だ不明な点も多く,確定診断は肝生検である.1日20g以下の飲酒歴で,ウイルス性,自己免疫性,代謝性,薬物性肝障害などの慢性肝疾患を否定して行う除外診断である.確定診断は肝生検であり,肝組織で中心静脈周囲の大~中滴性脂肪の存在,肝細胞風船様変性,炎症細胞浸潤,炎症細胞,中心静脈周囲や肝細胞周囲の線維化を伴う場合,NASHと診断する.NASHの診断は組織像が典型例では容易であるが,肝細胞風船様変性が典型的ではない場合,診断に苦悩する.
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