臨床医のための乳腺基礎医学
乳癌の病理診断におけるAIの現状と今後の展開
中津川 宗秀
1
1東京医科大学八王子医療センター病理診断部部長・教授
キーワード:
ディープラーニング
,
「説明可能なAI」
Keyword:
ディープラーニング
,
「説明可能なAI」
pp.22-26
発行日 2023年5月30日
Published Date 2023/5/30
DOI https://doi.org/10.34449/J0096.07.02_0022-0026
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人工知能(AI)は,医療用画像において実臨床ですでに承認され,利用されているアプリケーションも存在する。研究レベルではAIを活用した研究が盛んに行われ,乳腺疾患領域においては,マンモグラフィー,MRI,エコー画像でのAIによる画像判定が試みられている。病理画像に関しては,国内では病理ホールスライド画像診断補助装置が2017年に薬事承認され,プレパラート標本全体を高解像度でスキャンし,デジタル化したホールスライドイメージ(whole slide image:WSI)上でも病理診断可能となった。それによって,データの保存,検索,共有,テレパソロジーによるコンサルテーションなどが容易になると同時に,AIを活用したコンピュータ画像解析によって,近年の複雑化している病理診断を補助し,より詳細な診断が可能となることが期待されている。本稿では,最近の乳癌病理診断におけるAIの現状と今後の展開について解説する。「KEY WORDS」ディープラーニング,「説明可能なAI」
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