よくわかる病理診断報告書
Q27 細胞診Yokohama systemについて教えてください/Q28 遺伝性乳癌卵巣癌症候群の病理所見について教えてください
森谷 卓也
1
,
福屋 美奈子
2
,
岩城 悠実
3
1川崎医科大学病理学教授
2川崎医科大学附属病院病院病理部臨床検査技師
3川崎医科大学病理学臨床助教
pp.28-31
発行日 2023年5月30日
Published Date 2023/5/30
DOI https://doi.org/10.34449/J0096.07.02_0028-0031
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乳腺細胞診は,かつてのクラス分類にさまざまな課題があったことから,記述的な報告様式が採用されるようになりました。日本乳癌学会による乳癌取扱い規約では,第15版(2004年)から細胞診および針生検の報告様式が導入されました。その骨子は検体不適正の区分を設定したこと,判定根拠と推定される組織型の記載を求めたこと,判定区分ごとに目標値を設けて精度管理の指標としたことにありました。しかし,導入後10年以上が経過し,振り返りと見直しを行う時期に来ています。そのようななか,新たに提唱された国際的な報告様式がYokohama systemです。2016年に横浜市で国際細胞学会が開催された際に会議が行われたことに由来する名称です。現在,日本臨床細胞学会のなかに,この報告様式の検証を行うためのワーキンググループが設立され,活動中です。
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