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ディベロップメンタルケア NICUにおけるディベロップメンタルケアとしての光環境─メディカルハンガー照明による早産児のサーカディアンリズムの確立─
大野 秀子
1
1東京女子医科大学母子総合医療センター新生児科
pp.27-30
発行日 2015年12月1日
Published Date 2015/12/1
DOI https://doi.org/10.34449/J0055.07.03_0027-0030
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「はじめに」ディベロップメンタルケアとは,早産児をはじめとして何らかの疾患をもって出生したハイリスク新生児に対して,通常の養育環境とは異なる新生児集中治療室(NICU)の中であっても,外的ストレスを最小限にした環境を提供することにより,成長や発達を促すことを目的としたケアである。その方法は大きくは以下のように分けられ,①NICUの環境調整(音と光),②ポジショニング,ハンドリング,疼痛緩和ケア,③タッチケア,カンガルーケア,④哺乳支援,発達支援,ファミリーケアなどである。近年では,日本でも多くの施設で,それぞれの施設環境に応じたディベロップメンタルケアが行われている。なかでも,NICUの光環境の調整による新生児のサーカディアンリズムの確立と発育発達の促進に関する研究はこれまでも多く報告されてきたが,特に,近年網膜細胞にメラノプシンという光受容体が発見されたことで,この分野の研究が大きく進歩した。「Key words」早産児,サーカディアンリズム,光受容体,相関色温度,メディカルハンガー照明
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