特集 CURRENT TOPICS 腸内フローラ研究の最前線
1 大腸癌と腸内フローラ
内藤 裕二
1
1京都府立医科大学消化器内科学 准教授
pp.18-24
発行日 2017年8月10日
Published Date 2017/8/10
DOI https://doi.org/10.34449/J0039.13.01_0018-0024
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大腸発癌モデルを用いた実験により,腸内フローラが大腸発癌を促進し,無菌状態,抗生物質投与が発癌を抑制することが明らかになった。ヒト大腸癌組織を用いた腸内フローラのメタゲノム解析の結果,Fusobacterium nucleatumが特異的に検出され,組織内に侵入した同菌の癌浸潤,転移との関連が示唆されている。腸内フローラあるいはその代謝物による癌増殖亢進作用,腫瘍免疫抑制作用の分子機構も明らかとなりつつある。
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