CLINICAL CONFERENCE 症例から学ぶ上部消化器疾患
第23回 機能性胸やけの1例
眞部 紀明
1
1川崎医科大学検査診断学(内視鏡・超音波)教授
pp.15-17
発行日 2016年9月30日
Published Date 2016/9/30
DOI https://doi.org/10.34449/J0039.12.01_0015-0017
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日常診療で胸やけ患者に遭遇する機会は多い。その多くは上部消化管内視鏡検査を施行しても食道粘膜傷害が認められず,非びらん性胃食道逆流症(non-erosive reflux disease:NERD)と診断し,プロトンポンプ阻害薬(proton pump inhibitors:PPIs)の投薬により経過観察されることが多い。しかしながら,その半数の症例はPPI治療に奏効しないといわれている。その原因として,胃食道逆流症(gastroesophageal reflux disease:GERD)と区別される別疾患の混在が指摘されている。鑑別すべき疾患には,好酸球性食道炎,食道運動障害,機能性胸やけが挙げられ,その治療方針もGERDとは異なる。
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