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特集 医師の考え・患者の考え―そのズレをどう埋めるか?
嘔吐,胸やけ
Vomiting and Heartburn
北守 茂
1
Shigeru Kitamori
1
1旭川医科大学第三内科
pp.206-208
発行日 1992年3月15日
Published Date 1992/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414900373
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■ズレへの対策
形態的な異常所見の拾い上げばかりではなく,機能的疾患の取り扱いについても精通する必要がある.
・「胸やけ」は上部消化管の器質的・機能的疾患に起因する症状であるのに対して,「嘔吐」は消化管以外にも原因疾患が求められる場合があることに注意する(→1).
・両者ともに上部消化管の悪性疾患においても出現する症状なので,特に中年以降の症例においては,常に「癌」のスクリーニング検査を施行する必要がある.
・機能的疾患や心理的要因が関与する場合も多いので,諸検査で器質的疾患が否定された後も,患者に納得のいく十分な説明をするなど,心身医学的アプローチを心掛けることが必要である.
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