特集 CURRENT TOPICS 2 第20回JAPANGAST Study Groupハイライト
4 JGSG進行状況報告2
牛島 俊和
1
1国立がん研究センター研究所エピゲノム解析分野分野長
pp.58-59
発行日 2016年1月15日
Published Date 2016/1/15
DOI https://doi.org/10.34449/J0039.11.02_0058-0059
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「1 メチル化診断の最新の状況について」H. pyloriに感染すると胃粘膜の細胞にメチル化が発生するが,除菌後にメチル化の程度がどれほど下がるかということについては,患者によって異なる。大きく下がる人もいれば,ほとんど下がらない人もいる。大きく下がった人は胃癌にならず,少ししか下がらなかった人は胃癌が出てくる傾向にある。このように,メチル化の程度の大小と胃癌との関係が,横断的解析により2006年ごろにわかっている。このことをリスク診断につかえるのではないかと考え,国立がん研究センター中央病院の中島健先生,小田一郎先生と相談し,検討した。最も行いたかったことは,H. pylori除菌後の健常者を対象にして胃粘膜の生検を行い,その後のフォローアップによって,メチル化の程度の高い人から胃癌が発生,低い人からは発生しないということを証明することである。
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