Glaucoma Expert Discussion
緑内障診療にOCTAを使いこなす
杉山 和久
1
,
赤木 忠道
2
,
齋藤 瞳
3
,
新田 耕治
4
1金沢大学 医学系長(医学部長) / 眼科学教授
2新潟大学大学院医歯学総合研究科眼科学分野 准教授
3〔 東京大学医学部眼科学教室 講師
4福井県済生会病院眼科 部長
pp.13-20
発行日 2024年2月27日
Published Date 2024/2/27
DOI https://doi.org/10.34449/J0024.01.67_0013-0020
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
緑内障診療において光干渉断層計(OCT)が登場し,診断,手術適応,フォローアップに大きな革新をもたらした.現在でもその重要性は変わらず日常診療としても広く普及しているが,最近はさらに光干渉断層血管撮影(OCTA)が登場し,非侵襲的かつ三次元的な網膜血流情報の描出が可能となっている.OCTAは網膜表層あるいは深層の血流を非侵襲的・簡便に評価可能であり,良好な撮像ができれば緑内障診療においても高い有効性を発揮すると期待される.現に,進行した緑内障ほど網膜表層血流が低下していることや,視神経乳頭周囲の深層血流脱落所見が緑内障の進行と関係することなどが注目されている.ただし,現時点で実臨床での活用方法として標準化されたものはない.本座談会では,エキスパートの先生方とともに,OCTAの特徴について情報を共有し,その特性を緑内障診療に対して有効に活かすための手法について議論を行った.
Medical Review Co., Ltd. All rights reserved.