特集 選択的性ステロイドホルモン受容体修飾薬
選択的アンドロゲン受容体修飾薬とサルコペニア治療
柳瀬 敏彦
1
1福岡大学医学部内分泌・糖尿病内科教授
pp.79-86
発行日 2016年3月1日
Published Date 2016/3/1
DOI https://doi.org/10.34449/J0015.23.01_0079-0086
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「Summary」アンドロゲンの有益作用である筋肉や骨へのアナボリックな作用を発揮させるものの,有害作用である前立腺刺激作用は発揮させないような薬剤,いわゆる選択的アンドロゲン受容体修飾薬(selective androgen receptor modulator;SARM)の開発が進みつつある。現在,加齢性筋肉減少症(サルコペニア)や骨粗鬆症を主な治療標的とするSARM研究が進行中である。癌患者や健常高齢者を対象にしたSARM投与の臨床研究では,筋肉量(lean body mass;LBM)と身体能力の向上が報告されており,今後の臨床応用が期待される。「Key words」SARM,骨格筋,テストステロン,サルコペニア
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