特集 アトピー性皮膚炎 Basic & Clinical, Perspective
アトピー性皮膚炎の疾患感受性遺伝子
廣田 朝光
1
,
井上 なつき
2
,
玉利 真由美
3
1東京慈恵会医科大学総合医科学研究センター分子遺伝学研究部 講師
2東京慈恵会医科大学総合医科学研究センター分子遺伝学研究部
3東京慈恵会医科大学総合医科学研究センター分子遺伝学研究部 教授
キーワード:
アトピー性皮膚炎
,
GWAS
,
バリアント
,
eQTL
,
エピゲノム
Keyword:
アトピー性皮膚炎
,
GWAS
,
バリアント
,
eQTL
,
エピゲノム
pp.9-13
発行日 2021年7月20日
Published Date 2021/7/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.39.07_0009-0013
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アトピー性皮膚炎(atopic dermatitis:AD)を含め,ありふれた疾患(common disease)の病態解析の手法として,ゲノムワイド関連解析(genome-wide association study:GWAS)が,幅広く用いられるようになって久しい。近年のGWASでは,サンプルサイズの増大もさることながら,関連の認められたバリアント注1)に関するさまざまな解析手法の進展も著しい。本稿では,GWASの概説,関連バリアントの機能解析,ADの関連領域についての新たな知見について解説したい。注1) バリアントバリアントとは,ゲノム配列の多様性のことを示す。バリアントには,SNV(single nucleotide variant),挿入,欠失,タンデムリピート,CNV(copy number variation)などさまざまな種類がある。SNVは,バリアントのなかで最も高頻度にゲノム上に存在し,また,他のバリアントと比べて実験的処理,統計的処理が比較的容易であることから,GWASではSNVが主に用いられている。「KEY WORDS」アトピー性皮膚炎,GWAS,バリアント,eQTL,エピゲノム
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