eQTL・caQTL解析

　ゲノムワイド関連解析（genome-wide association study；GWAS）は，免疫学的形質に関連する遺伝的多型を同定してきたが，それらの多型が形質に影響を及ぼす分子メカニズムはいまだ多くが解明されていない。molecular QTL（quantitative trait loci）解析は，こうしたGWASで同定された遺伝的多型の機能的意義を明らかにするうえで極めて有用な手法である。本稿では，代表的なmolecular QTL解析であるexpression QTL（eQTL）およびchromatin accessibility QTL（caQTL）に焦点を当て，それぞれの理論的背景やGWASとの統合解析，今後の展望について概説する。