特集 関節リウマチの基礎・臨床2021 Update
特集にあたって
亀田 秀人
1
1東邦大学医学部内科学講座膠原病学分野 教授
pp.7-7
発行日 2021年2月20日
Published Date 2021/2/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.39.02_0007-0007
- 有料閲覧
- 文献概要
関節リウマチ(rheumatoid arthritis:RA)に国内で承認されている抗リウマチ薬は2020年末までに25製剤を数えた。これに伴う治療の進歩によりRA患者の機能予後は画期的に向上している。しかしながら難治症例はいまだに存在し,生命予後の改善も十分とはいえない。その理由は治療ガイドラインなどのフローチャートからも明らかなように,RA治療がなおも試行錯誤を基本スタイルとしているからである。他の膠原病と同様にRAの病態や臨床像,そして治療反応性には多様性があり,そのことが病態や成因の解明,治療方針の決定を困難にしている。ならばRA患者に対する治療選択を的確に,いわば一撃必殺・百発百中とするために必要なのは,RA患者の免疫遺伝学的背景や分子生物学的背景を明らかにし,高感度画像検査の活用により臨床診断や臨床評価の精度を高め,関節外合併症と各治療薬の特性を十分に理解することではないだろうか?
Medical Review Co., Ltd. All rights reserved.