特集 日本精神医学と松沢病院
都立松沢病院創立百年を記念して
巻頭言
特集にあたって
後藤 彰夫
1
1晴和病院
pp.1022
発行日 1980年10月15日
Published Date 1980/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1405203155
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都立松沢病院は,昭和54年11月7日,明治十二年東京府癲狂院として発足して以来創立百周年を迎えたとして記念行事を行った。記念式典は,同病院講堂において,秋元波留夫院長の式辞と関係各方面の来賓祝辞をもってはなやかに催された。ひき続き同日午後,「日本精神医学と松沢病院」と題する創立百年記念シンポジウムが世田谷区立烏山区民センターで行われた。秋元院長の序論に続いて,大阪大学中川氏,松沢病院金子氏,都精神研石井氏,京都府立医大加藤氏,熊本大学立津氏の講演が行われた。
都立松沢病院は,少なくとも戦後ある時期までは,よい意味でも悪い意味でもわが国の精神医学と精神医療の象徴的存在であった。したがって,その歴史の回顧は現在までのわが国の精神医学史と精神医療史の重要な部分をなすとともに,それに基づく将来への展望は今後の歩みの指標として役立つと思われる。これが,本特集の企画された意図である。
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