連載 Medical Scope
高齢糖尿病患者における褥瘡併発時の栄養管理ポイント
登 由紀子
1
1京都大学医学部附属病院疾患栄養治療部
pp.63-67
発行日 2020年5月20日
Published Date 2020/5/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.38.05_0063-0067
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わが国の糖尿病患者数は過去最高となっており,罹病期間の長さや血糖管理を目的としたエネルギー管理やたんぱく質管理を長年続けることにより,サルコペニアやフレイルの状態に陥り「褥瘡」が発生しやすくなる場合がある。特に,糖尿病患者の褥瘡発生要因については,「外的因子(湿潤,摩擦,ズレなど)」の影響を強く受けることになるが,むしろ,「内的因子(栄養不良,加齢,基礎疾患:糖尿病など)」が大きく影響していることが多い。糖尿病患者であっても,適切な栄養管理・栄養補給を行うことにより栄養状態が改善され,血糖管理面にも好影響を及ぼし,褥瘡治療にも有用であることを理解すべきである。
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