連載 Medical Scope
高齢発症関節リウマチ患者の診療ポイント
松本 拓実
1
1東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科膠原病・リウマチ内科学/生涯免疫難病学講座
pp.67-70
発行日 2020年2月20日
Published Date 2020/2/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.38.02_0067-0070
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人口の高齢化とともに,高齢発症関節リウマチ患者の罹患率は増加している。高齢発症例は,若年発症例と比較し,大関節主体に急性発症し,発熱などの全身症状を伴うことも多く,ADL低下を伴いやすい。診断には,高齢者に頻度の多いリウマチ性疾患や,感染症,腫瘍随伴症候群などとの鑑別が必要である。初発時から高疾患活動性であることが多いが,合併症が多く若年者よりリスクが高いため,リスク・ベネフィットを勘案して,予後不良因子を有する場合は,MTXや生物学的製剤を中心とした治療を考慮する。合併症管理が重要で,特に感染症,骨粗鬆症・骨折,心血管疾患,サルコペニア,認知症に注意が必要である。
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