発行日 2009年11月1日
Published Date 2009/11/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2010036361
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タクロリムスの治療を受けた疾患修飾性抗リウマチ薬(DMARDs)抵抗性もしくは合併症が生じた、65歳以上の高齢関節リウマチ(RA)患者15例について検討した。投与24週後まで継続可能であったのは12例で、継続率80%であった。合併症は中止例3例を含めた9例に認め、投与中止の3例は気分不快、急性胃腸炎、腹部膨満感がそれぞれ1例ずつ、その他は腹部膨満感2例、そう痒感2例、帯状疱疹1例、感冒1例であった。既往歴に糖尿病3例、心疾患3例があったが、治療経過中に悪化することはなかった。投与24週後まで継続可能であった12例の治療効果について検討した結果、平均DAS28(CRP)は治療前4.51であったが、治療24週後2.83に改善し、反応良好6例、中等度反応5例、反応なし1例であった。中止3例はいずれも反応なしであった。全対象15例の治療効果は、EULAR基準で中等度反応以上が73.3%であった。
©Nankodo Co., Ltd., 2009