特集 2型糖尿病の最新治療のために必要な知識
高齢者糖尿病診療に必要なADL評価法と認知機能評価法
荒木 厚
1
1東京都健康長寿医療センター糖尿病・代謝・内分泌内科部長/内科総括部長
キーワード:
糖尿病
,
認知機能
,
ADL
,
認知症
,
血糖コントロール目標
Keyword:
糖尿病
,
認知機能
,
ADL
,
認知症
,
血糖コントロール目標
pp.25-30
発行日 2017年4月20日
Published Date 2017/4/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.35.04_0025-0030
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超高齢社会となり,高齢糖尿病患者,特に75歳以上の高齢糖尿病患者が増加している。こうした糖尿病患者は,加齢による臓器機能の低下に加えて,日常生活労作(activities of daily living;ADL)や認知機能の障害を伴うことが多く,インスリン注射などのセルフケアのアドヒアランスが低下し,糖尿病治療が困難になることが少なくない。また,ADLや認知機能の障害を伴った患者ではその重症度が増すにつれて,重症低血糖を起こしやすく,平均余命が短くなる。こうした背景から昨年,日本糖尿病学会と日本老年医学会の合同委員会から高齢者糖尿病の血糖コントロール目標(HbA1c値)が発表され,認知機能,身体機能,重症低血糖のリスクなどによって血糖コントロール目標値を設定するようになっている(図1)1)。本稿では,高齢者糖尿病診療に必要なADLと認知機能の評価法について解説を加えたい。「KEY WORDS」糖尿病,認知機能,ADL,認知症,血糖コントロール目標
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