特集 がんのバイオマーカー:さらなる早期発見と的確な治療薬選択を目指して
がん診断のためのPETプローブ開発の最新の知見と今後の展望
東 達也
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1国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構放射線医学総合研究所臨床研究クラスタ分子イメージング診断治療研究部
キーワード:
theranostics
,
PSMA
,
Cu-ATSM
Keyword:
theranostics
,
PSMA
,
Cu-ATSM
pp.19-22
発行日 2016年11月20日
Published Date 2016/11/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.34.11_0019-0022
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2002年のわが国における腫瘍18F-FDG PET検査の保険収載から10年以上が経過し,腫瘍PET診断の重要性は認知されている。一方,FDGの弱点も明らかとなり,post-FDGとしてのPETプローブが多数開発されてきた。従来多くのpost-FDG・PETプローブは,腫瘍細胞の特徴として知られる活発な代謝,増殖能といった一般的な細胞活動をターゲットとして,DNA合成系(FLT,FMAUなど),アミノ酸系(Methionine,FAMT,FACBCなど),細胞膜・脂質代謝系(Choline,Acetateなど)などを中心に開発されたが,幅広い腫瘍で高い診断能を誇るFDGを大きく凌駕するものはなかった。近年,個別のがん種に特徴的な生物学的・病理学的な特性,薬理反応,代謝系,遺伝子といったバイオマーカーに注目したPETプローブの開発が進められ,臨床応用も広がりつつある。本稿では「的確な治療薬選択」に寄与しうる治療効果の予測マーカー,患者層別化マーカーとしてのバイオマーカーを念頭に,いわゆるtheranostics(診断と治療の融合)に関連するPETプローブの最新の知見と将来展望を提示したい。「KEY WORDS」theranostics,PSMA,Cu-ATSM
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