特集 生殖医療の現在
精巣組織の凍結
山中 弘行
1
1横浜市立大学医学部泌尿器病態学
キーワード:
男性不妊
,
精巣組織
,
凍結
,
試験管内精子形成
Keyword:
男性不妊
,
精巣組織
,
凍結
,
試験管内精子形成
pp.31-34
発行日 2016年4月20日
Published Date 2016/4/20
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.34.04_0031-0034
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「はじめに」近年,悪性腫瘍は手術療法・化学療法・放射線療法などの治療の進歩により,若年者を含め患者は「がんサバイバー」として癌を克服し長期生存できるようになってきた。しかし,癌治療による生殖腺毒性により不可逆的な造精機能障害をきたす可能性や,手術などによる射精機能の喪失・あるいは精路自体の消失を起こすリスクは常に存在する。特に若年癌患者の治療後の人生には進学・就職・結婚・家庭をもつことを考える必要があるため,不妊症はがんサバイバーの社会生活および心理面に大きな影響を与える因子として特に重要である。米国臨床腫瘍学会(American Society of Clinical Oncology;ASCO)は癌治療を行う際に早期に妊孕能の温存をするよう推奨しており,2006年には癌患者の妊孕性の保存に関するガイドラインを作成している1)。「KEY WORDS」男性不妊,精巣組織,凍結,試験管内精子形成
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