特集 皮膚悪性腫瘍:診療の進歩と展望
その他の主な皮膚悪性腫瘍・皮膚にできる血管肉腫
藤澤 康弘
1
1筑波大学医学医療系皮膚科講師
キーワード:
血管肉腫
,
皮膚
,
予後
,
治療
Keyword:
血管肉腫
,
皮膚
,
予後
,
治療
pp.39-43
発行日 2015年6月10日
Published Date 2015/6/10
DOI https://doi.org/10.34449/J0001.33.06_0039-0043
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「はじめに」血管肉腫は全軟部肉腫のうち1%を占めるに過ぎない非常にまれな腫瘍であるが,そのなかで最も多いのは体表に生じる血管肉腫であり,血管肉腫全体の33%を占める。系統的な統計が取られていないため正確な数字は不明だが,実際の症例は非常に少なく,皮膚腫瘍を扱っている大学病院クラスの施設でも新規症例は0.35~0.6例/年に過ぎない1)2)。本腫瘍は進行が早いため,集学的な治療を行っても5年生存率は10%未満と非常に予後不良である2)。皮膚科でも遭遇する機会が少なく,一般的には疾患の認知度が低いことから,正確な診断までに時間を要した症例もしばしばである。本稿において本腫瘍についての基本的な知識とともにその臨床像を紹介することで,この腫瘍についての認識が広がれば幸いである。「KEY WORDS」血管肉腫,皮膚,予後,治療
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