発行日 2001年7月1日
Published Date 2001/7/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00764.2001244589
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骨血管肉腫を2例経験した.症例1は41歳男.X線上,右上腕骨の骨吸収像を指摘され入院した.入院後,右上腕骨の病的骨折をきたした為,創外固定と切開生検を施行した.病理診断で骨血管肉腫と診断した.肝機能障害のため強力な化学療法は行えず,パラプラチンと放射線療法を行った.腫瘍の縮小効果は認められなかった.DICを併発し,出血性胃炎,成人呼吸窮迫症候群により死亡した.症例2は72歳男.骨盤X線像上,異常陰影を指摘され入院した.左恥骨部の骨吸収性病変と左腸骨の硬化性病変から切開生検を施行した.恥骨の病巣は血管肉腫,腸骨は血管腫と診断した.イホマイド大量療法とセロイクによる化学療法を継続し,恥骨部には放射線照射を行ったが,腫瘍の縮小は認められず,治療開始約1年後に大量の後腹膜出血で死亡した
©Nankodo Co., Ltd., 2001