特集 最新の糖尿病診療と今後の展開
糖尿病の病態とライフステージ
1型糖尿病
三浦 順之助
1
1東京女子医科大学 内科学講座 糖尿病・代謝内科分野
キーワード:
膵島関連自己抗体
,
強化インスリン療法
,
インスリンポンプ療法
,
カーボカウント法
Keyword:
膵島関連自己抗体
,
強化インスリン療法
,
インスリンポンプ療法
,
カーボカウント法
pp.1081-1086
発行日 2022年5月1日
Published Date 2022/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/j_naika129_1081
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Summary
▪1型糖尿病は,主に自己免疫機序の異常を基礎にした膵β細胞の破壊によりインスリンの欠乏が生じ発症する.
▪成因による分類では膵島関連自己抗体陽性である「自己免疫性」と「特発性」に,発症様式による分類では「劇症」,「急性発症」,「緩徐進行」の三つに分類される.
▪治療は強化インスリン療法が基本であり,基礎・追加インスリンに分けて考える.
▪インスリン療法には,頻回注射法とインスリンポンプ療法がある.インスリン注射量の決定は,カーボカウント法とアルゴリズム法がある.とくにインスリンポンプでは前者を実行することで,よりよい血糖コントロールが可能となることが多い.
▪連続皮下ブドウ糖濃度測定(CGM)やインスリンポンプを使用した先進治療により低血糖を予防しつつ良好な血糖コントロールが可能となってきている.
© Nankodo Co., Ltd., 2022