特集 臓器別に斬る小児の感染症 最適な抗菌薬の選択と期間とは?
Ⅱ 各論
3 眼
眼内炎
小松 充孝
1
1賛育会病院小児科
pp.78-81
発行日 2024年10月20日
Published Date 2024/10/20
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000001281
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サマリー
1 感染臓器:
眼球(眼内液)
2 想定する微生物:
感染経路によって異なる
外傷後:グラム陽性菌(Staphylococcus epidermidis,黄色ブドウ球菌,レンサ球菌など),グラム陰性菌(Bacillus cereus,大腸菌,クレブシエラ・ニューモニエ,緑膿菌)
術後:グラム陽性菌(S. epidermidis,黄色ブドウ球菌,レンサ球菌など)
内因性:持続性菌血症の原因疾患に基づく
細菌性と真菌性が半々程度であり,細菌性は米国および欧州では黄色ブドウ球菌,肺炎球菌,東アジアではクレブシエラ・ニューモニエ.真菌性はCandida albicans
3 提出すべき検査:
細菌培養検査(創傷部位,前房水,硝子体,血液)
4 経験的治療:
外因性:バンコマイシンとセフタジジムの硝子体投与
+経静脈投与
内因性:持続性菌血症の原因疾患に基づく抗菌薬の経静脈投与+必要に応じて硝子体投与
5 標的治療:
培養・感受性結果に基づき変更
6 治療効果判定:
眼科的所見,視力の改善,炎症の軽減
7 Oral switch:
推奨なし
8 治療期間:
外因性:1~2週間
内因性:2~6週間(真菌性6週間以上)
9 参考となる成書やガイドライン:
文献1),2),3),4),5),6)
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