今月の表紙
眼内炎
佐藤 信之介
1
,
坂本 泰二
2
1大阪大学医学部附属病院
2鹿児島大学
pp.1186
発行日 2020年10月15日
Published Date 2020/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1410213691
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- 文献概要
症例は78歳,女性。近医にて白内障手術施行した後,右眼の視力低下を自覚した。術後眼内炎となり当院を紹介され受診となった。初診時の視力は右0.07(矯正不能),左0.07(0.2×+3.00D()cyl−1.00D 65°)。右眼の前房内に炎症細胞およびフィブリンがみられ前房蓄膿を認めた。眼底は,硝子体混濁のため透見困難であった。右眼に25G経毛様体扁平部硝子体切除とIOL抜去術を行い,術後も炎症細胞,硝子体混濁はみられたが1か月後には消失した。2か月後にはIOL挿入術を行い,右眼の視力は(1.0×+0.50D()cyl−1.75D 120°)まで改善した。
撮影はTOPCON社製スリットランプSL-D7にNikon社製デジタルカメラD300を取り付けた装置で行った。スリットの縦幅は最大で,横幅は約2mmと広げ,撮影光量を上げた。前房内の炎症細胞を強調するために背景を消し,スリット光の角度を,約70°と大きくつけた。
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