特集 つながる内分泌学―古典的な内分泌学から多分野への新たな展開―
Ⅲ.多臓器につながる
実は内分泌臓器だった 腎臓1(レニン)
張田 豊
1
1東京大学医学部小児科
キーワード:
レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系
,
傍糸球体装置
,
腎尿細管異形成
,
常染色体顕性尿細管間質性腎疾患
Keyword:
レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系
,
傍糸球体装置
,
腎尿細管異形成
,
常染色体顕性尿細管間質性腎疾患
pp.1383-1387
発行日 2024年10月1日
Published Date 2024/10/1
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000001230
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SUMMARY
▷レニン-アンジオテンシン系(RAS)は多臓器の生理的調節に必須のシステムであり,その制御に支障が生じると体液恒常性の維持が不可能となる.
▷レニン産生はRAS活性化経路の律速段階であり,血圧を適切に維持するために不可欠なだけではなく,腎臓の発生においても重要な役割を果たす.
▷レニン遺伝子の異常は2つの病態を引き起こす.機能喪失変異が両アレルで生じると常染色体潜性の腎尿細管異形成(RTD)となり,ドミナントネガティブ効果を呈する細胞内トラフィック異常を起こすヘテロ接合体変異は常染色体顕性尿細管間質性腎疾患(ADTKD)の原因となる.
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