特集 アレルギー疾患―最新治療と生活からの視点
Ⅴ アレルギー性鼻炎・アレルギー性結膜疾患
アレルギー性鼻炎の予防法
朝子 幹也
1
,
東山 由佳
1
,
朝子 愛梨
1
1関西医科大学総合医療センター耳鼻咽喉科・頭頸部外科
pp.136-139
発行日 2023年10月20日
Published Date 2023/10/20
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000000724
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はじめに
アレルギー性鼻炎の有病率は低年齢層・若年層を中心に増加しており,特に花粉症の有病率の増加が止まらない.また,通常治療に抵抗性の重症例の増加,低年齢化も課題である.2014年に「アレルギー疾患対策基本法」が成立した際には,国民の約半数が何らかのアレルギー疾患に罹患しており,抜本的な対策が急務であるとされていた.しかし,その5年後の2019年の全国調査では,アレルギー性鼻炎だけで有病率が50%に迫る勢いとなっており,急速な有病率の増加がみてとれる.有病率の増加に歯止めをかけるためには発症予防,特に小児期の対策が非常に重要である.本稿では,アレルギー性鼻炎の予防の現状について述べる.
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