今月の主題 臨床医のためのわかりやすい免疫学
免疫疾患の臨床
アレルギー性鼻炎
鵜飼 幸太郎
1
1三重大学医学部・耳鼻咽喉科
pp.2050-2053
発行日 1992年11月10日
Published Date 1992/11/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402901865
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ポイント
1)アレルギー性鼻炎はI型アレルギーの代表的疾患である.
2)アレルギー性鼻炎の発症機序は,鼻粘膜表層に集まった肥満細胞に抗原が結合することにより,ヒスタミンを主とする化学物質が遊離され,知覚神経終末を刺激することによりくしゃみ発作,鼻汁分泌が,血管壁に使用することにより鼻閉が生ずる.
3)アレルギー性鼻炎の診断は鼻汁をエオジノステインRで染色,1,000倍の視野で5個以上の好酸球があれば本疾患の可能性が大である.抗原の決定は,皮内反応,特異IgE抗体,鼻粘膜誘発テストなどを行う.
4)アレルギー性鼻炎の治療は抗原除去,免疫療法,薬物療法,手術療法の4つに分けることができる.
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