特集 アレルギー疾患―最新治療と生活からの視点
Ⅳ 食物アレルギーとその周辺
好酸球関連の消化管疾患とアレルギー
山田 佳之
1
1東海大学医学部総合診療学系小児科学
pp.104-108
発行日 2023年10月20日
Published Date 2023/10/20
DOI https://doi.org/10.34433/pp.0000000717
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はじめに
気管支喘息やアレルギー性鼻炎・結膜炎,アトピー性皮膚炎は患者数も多く,小児から成人まで診療されているアレルギー疾患であることはいうまでもないが,これらの疾患の治療の基本は,その背景にある好酸球性慢性炎症の治療ということになる1).そのため臓器の違いはあるが,好酸球標的療法が標準治療となる.好酸球のアポトーシスを誘導する副腎皮質ステロイド(以下,ステロイド薬),好酸球が発現するシステイニルロイコトリエン1型(cysteinyl leukotriene 1:CysLT1)受容体を標的としてその遊走や活性化を抑制するロイコトリエン受容体拮抗薬,さらにはIL-5やIL-13が標的となる生物学的製剤がそれにあたる.
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