特集 HPV検査単独法の子宮頸がん検診ってなに?―理解・準備・社会実装まで―
9.HPV検査単独法の実施に向けた情報提供と活用可能な資材
町井 涼子
1
1国立がん研究センターがん対策研究所検診研究部
キーワード:
HPV検査単独法
,
情報提供体制
,
がん対策
,
検診の科学的根拠
,
精度管理
Keyword:
HPV検査単独法
,
情報提供体制
,
がん対策
,
検診の科学的根拠
,
精度管理
pp.1241-1245
発行日 2025年11月1日
Published Date 2025/11/1
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000001402
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要旨
対策型がん検診の適切な実施には,科学的根拠に基づく検診と精度管理の徹底が不可欠である.HPV検査単独法は厚生労働省の指針改正(2024年3月)により新たに推奨され,一定の要件を満たす自治体において導入が可能となった.従来の細胞診単独法に比べ,検診結果に応じた追跡管理や受診勧奨の流れが複雑であるため,検診提供者と受診者の双方が検診内容を十分に理解することが求められる.これらの情報提供体制はまだ十分とはいえないものの,厚労省,厚労省研究班,国立がん研究センターを中心に,信頼性の高い情報発信の取り組みが進められている.本稿では検診提供者向けと受診者向けに分けて,参考となる情報や利用可能な資材を整理する.

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