特集 エキスパートに聞く!不妊治療施設における指針と工夫
Ⅳ.生殖補助医療(難治例)
15.当ART施設の卵巣機能不全に対する指針
河村 和弘
1
1順天堂大学大学院医学研究科産婦人科学
キーワード:
卵巣機能不全
,
卵胞活性化療法
,
調節卵巣刺激
Keyword:
卵巣機能不全
,
卵胞活性化療法
,
調節卵巣刺激
pp.801-806
発行日 2025年7月1日
Published Date 2025/7/1
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000001268
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要旨
卵巣機能不全は卵巣内の残存卵胞減少による状態で,早発卵巣不全(POI)とDORに分類される.POIは40歳未満での閉経を特徴とし,DORはホルモン値異常を示すが必ずしも月経不順や排卵障害を伴わない.診断には問診,血液検査,超音波検査が用いられる.治療は挙児希望の有無やPOI/DORの区別により異なり,妊孕性温存のための卵子・胚・卵巣組織凍結保存も選択肢となる.卵巣機能不全の不妊治療は困難だが,新たなアプローチが開発されつつある.

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