特集 再発・転移をきたした婦人科がんの治療―標準治療を超えた挑戦―
Ⅴ.絨毛性疾患
13.再発・難治性絨毛性腫瘍への治療戦略―免疫チェックポイント阻害薬を含めて―
井箟 一彦
1
,
岩橋 尚幸
1
,
藤野 めぐみ
1
,
堀内 優子
1
,
馬淵 泰士
1
1和歌山県立医科大学産科婦人科学教室
キーワード:
絨毛癌
,
PSTT
,
ETT
,
免疫チェックポイント阻害薬
Keyword:
絨毛癌
,
PSTT
,
ETT
,
免疫チェックポイント阻害薬
pp.1285-1291
発行日 2024年11月1日
Published Date 2024/11/1
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000000939
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
要旨
絨毛性腫瘍は高い治癒率が得られているが,薬物療法抵抗性・再発症例では治療に難渋することもある.侵入奇胎の寛解後再発は絨毛癌と考えて多剤併用療法を行う.絨毛癌の初回治療抵抗性症例にはEP/EMAやTP/TE療法を用いる.寛解後再発ではEMA/COやMEAの再投与はしばしば有効である.胎盤部トロホブラスト腫瘍(PSTT)/類上皮性トロホブラスト腫瘍(ETT)の再発・転移症例にはEP/EMAやTP/TE療法を用いる.近年,難治性妊娠性絨毛性腫瘍(GTN)に対するPD-1/PD-L1阻害薬の高い奏効率が判明し,国内での使用が期待されている.
Copyright © 2024, SHINDAN TO CHIRYO SHA,Inc. all rights reserved.