特集 どうする?産婦人科救急―ハイリスク患者の周術期管理―
IV.どうする?早期の手術が必要な重症合併症婦人科患者の周術期管理―主治医とのコミュニケーションの視点から―
14.治療前の中~高度心機能障害を有する患者への対応
安藤 太一
1
,
﨑村 正太郎
2
,
山浦 健
3
1九州大学病院手術部
2九州大学病院麻酔科蘇生科
3九州大学大学院医学研究院外科学講座麻酔・蘇生学分野
キーワード:
虚血性心疾患
,
弁膜症
,
心筋症
Keyword:
虚血性心疾患
,
弁膜症
,
心筋症
pp.812-816
発行日 2024年7月1日
Published Date 2024/7/1
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000000777
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要旨
高齢化と治療の進歩に伴い,心疾患を有する患者の非心臓手術の件数は増加している.一般的に外科手術はその粗死亡率は1%に,周術期合併症は約10%に発生し,その合併症のうち,約42%が心・脳血管の合併症である1).一方で心血管系合併症の約半数は予防可能との報告もあり2),術前リスク評価や,リスク軽減のための系統立てた治療計画は極めて重要である.
本稿では治療前の虚血性心疾患,弁膜症,心筋症を有する患者の周術期管理のポイントについて麻酔科医の観点から解説する.
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