特集 これでマスター! 最新 産婦人科ホルモン療法
第2章 各論
B 女性医学
12 脂質異常症
横田 めぐみ
1
1慶應義塾大学医学部産婦人科学教室
pp.261-268
発行日 2024年3月25日
Published Date 2024/3/25
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000000665
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薬剤選択のポイント
経口の結合型エストロゲン(conjugated equine estrogen:CEE)ではトリグリセリド(triglyceride:TG)を上昇させ,LDLコレステロール(low density lipoprotein cholesterol:LDL-C)が活性酸素で酸化される小型粒子となり,プラークの不安定化を促進する可能性が指摘されており,エストロゲンは可能であれば経皮/経口のエストラジオール(estradiol:E2)製剤を用いる.
酢酸ノルエチステロンはアンドロゲン作用を呈することから脂質代謝への影響が疑われている.天然型の異性体であるジドロゲステロンや天然型では脂質代謝への影響を与えないとの報告があり,選択が可能であれば併用の黄体ホルモンはジドロゲステロンや天然型黄体ホルモン製剤を用いる
高LDL-C血症が持続する場合は第一選択としてスタチン製剤を使用する.
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