特集 図表・チャートでパッと理解! ここまでわかった産婦人科の病態生理
第4章 女性医学
3.性器ヘルペスウイルス感染症
土屋 裕子
1
1帝京大学医学部附属溝口病院産婦人科
pp.352-356
発行日 2023年3月25日
Published Date 2023/3/25
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000000191
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単純ヘルペスウイルス(HSV)は1型と2型の2種があり,一度皮膚粘膜より感染すると終生知覚神経節に潜伏感染し,宿主の状態により度々再活性化される.性器ヘルペスの初発はHSV-1感染が多いが,再発は圧倒的にHSV-2感染が多い.現存する抗ヘルペスウイルス薬はHSVの増殖を抑えるのみで潜伏するHSVは排除できないため,治療後も再発は免れない.初発の治療は急性期症状の早期治癒を目的とし,再発の治療は症状緩和,発症予防,他者への感染防止などに対して個別最適な抗ウイルス療法を選択する.HSV感染症の病態生理の理解は,カウンセリングに役立つ.
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