特集 図表・チャートでパッと理解! ここまでわかった産婦人科の病態生理
第4章 女性医学
4.尖圭コンジローマ
川名 敬
1
1日本大学医学部産婦人科学系産婦人科学分野
pp.357-362
発行日 2023年3月25日
Published Date 2023/3/25
DOI https://doi.org/10.34433/og.0000000192
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尖圭コンジローマは,日本国内で年間約4万人(女性は約2万人)が罹患する性感染症であり,同じヒトパピローマウイルス(HPV)関連疾患の子宮頸癌の2倍以上の罹患者がいる.治療には免疫賦活剤であるイミキモド5%クリームがある.これはHPV感染症としての尖圭コンジローマの病態から生まれてきた治療法である.さらに,性感染症のなかで唯一ワクチンによって予防できる性感染症であり,HPVワクチンが普及している海外では,尖圭コンジローマは “過去の性感染症” になりつつある.本稿では,尖圭コンジローマの病態生理として,HPV感染の本態を詳説し,その理論に基づくHPVワクチンによる感染予防にも触れたい.
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