特集 日常診療で出会う成人先天性心疾患(ACHD)のみかた
実地医科に必要なACHDの合併病態の知識
不整脈
宮﨑 文
1
1総合病院聖隷浜松病院小児循環器科・成人先天性心疾患科
キーワード:
先天性心疾患
,
抗不整脈薬
,
抗凝固療法
,
DOAC
Keyword:
先天性心疾患
,
抗不整脈薬
,
抗凝固療法
,
DOAC
pp.839-843
発行日 2025年7月1日
Published Date 2025/7/1
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000001428
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Headline
・成人先天性心疾患(ACHD)患者の不整脈と血行動態異常は密接に関与しており,循環動態を念頭において,不整脈治療を行う.
・ACHD患者の心房性頻拍(心房内リエントリー性頻拍,心房細動)は,リズムコントロール(心房調律維持)を目指す.
・ACHDにおける上室頻拍の抗不整脈薬だけでの心房調律維持は困難で,副作用として徐脈や陰性変力作用があることから,積極的にカテーテルアブレーションを考慮する.
・心機能低下例,中等度以上の複雑先天性心疾患例に対する陰性変力作用の強いI群薬やカルシウム拮抗薬はガイドライン上推奨Class IIIである.
・ACHDにおける直接経口抗凝固薬(DOAC)の有効性・安全性はいまだ明らかでない.そのためDOACの使用は慎重であるべきである.

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