特集 検体検査のポイントとピットフォール 診察室にこの1冊
巻頭言
大西 宏明
1
1杏林大学医学部臨床検査医学教室
pp.ix-ix
発行日 2025年3月24日
Published Date 2025/3/24
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000001203
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本増刊号では,「検体検査のポイントとピットフォール 診察室にこの1冊」と題して,一般内科診療で実施頻度の高い検体検査を対象に,臨床検査の最先端に精通する専門家の方々に解説を行っていただきました.本増刊号では,検査は大きく「スクリーニングに用いる検査」と「確定診断に用いる検査」に分けて記載されています.「スクリーニングに用いる検査」においては,それぞれの項目の基準範囲を原則として日本臨床検査標準化機構(JCCLS)が定める共用基準範囲に基づいて提示し,異常値を認めたときにどのような疾患が疑われ,その確定にどのような検査を追加すべきかについて解説されています.これは,初診時などで疾患を絞り込む際に利用価値が高い検査となっています.一方,「確定診断に用いる検査」においては,基準範囲やカットオフ値の情報を提示したあとに,当該疾患の確定診断や細分類,治療選択にどのように検査が使用されるかについて,最新のガイドラインなどの情報に基づいて,表やフローチャートなどを用いて詳細に解説されています.こちらは,スクリーニング検査である程度疾患が絞り込まれたあとの,疾患の確定や細分類,治療選択において役立つ検査になっています.
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