症例検討 薬物の拮抗における注意点
巻頭言
中木 敏夫
1
1帝京大学医学部 薬理学講座
pp.449
発行日 2007年5月1日
Published Date 2007/5/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100310
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- 文献概要
麻酔科領域では患者に投与したくすりの効果が予想よりも強すぎる場合や遷延する場合に,いわゆるリバースと称して,先行して投与したくすりの効果を減弱させるために別の薬物を投与することがある。たとえば,筋弛緩薬,麻薬性鎮痛薬,ベンゾジアゼピン系鎮静催眠薬などの過量投与による有害作用に対して拮抗薬を投与する場合が該当する。しかし,これらの拮抗薬もくすりであるから不適切に使用すると新たな有害作用を生む。この徹底分析では,総論で拮抗の概念について解説し,各論で比較的一般的な拮抗薬の実際について,それぞれの拮抗薬に造詣の深い著者により適切な使用法について概説していただいた。
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