徹底分析シリーズ NSAIDsを知る・使いこなす
巻頭言
讃井 將満
1
1自治医科大学附属さいたま医療センター麻酔科/集中治療部
pp.655
発行日 2008年7月1日
Published Date 2008/7/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.3101100137
- 販売していません
- 文献概要
非ステロイド性抗炎症薬nonsteroidal anti-inflammatory drugs(NSAIDs)は,解熱,鎮痛,抗炎症,抗血小板薬として広く臨床で用いられ,医師であれば一度は処方したことがある薬であろう。しかし,その使用に際し,作用機序,分類,副作用など,学生時代に学んだはずの薬理学が生かされているであろうか。近年登場したCOX(シクロオキシゲナーゼ)-2阻害薬に関する正しい知識を持っているであろうか。術後鎮痛において,正しいNSAIDsの使い方がなされているであろうか。
一方,NSAIDsを含め,近年遭遇する機会が急増した各種抗血小板薬の,術前中止時期,中止に伴うリスク,術後再開時期などは,周術期にかかわるすべての医師の悩みの種である。特に区域麻酔を選択する場合,抗血小板薬による出血のリスクは,麻酔科医の最大の関心事の一つである。
今回の徹底分析も,基礎,臨床のエキスパートの方々に執筆をお願いした。知識の整理と実践的辞書として役立つ,“痒いところに手が届く”内容になったと自負する。
Copyright © 2008, "MEDICAL SCIENCES INTERNATIONAL, LTD." All rights reserved.