特集 2025年問題を乗り越える! 健康長寿社会に向けた疾患予防と治療戦略
老化研究の最前線
最長寿・がん化耐性モデル動物における生体内発がん抑制機構の解明
河村 佳見
1
,
岡 香織
1
,
三浦 恭子
1
1熊本大学大学院生命科学研究部老化・健康長寿学講座
キーワード:
ハダカデバネズミ
,
長寿
,
がん
,
老化
,
細胞老化
Keyword:
ハダカデバネズミ
,
長寿
,
がん
,
老化
,
細胞老化
pp.1010-1015
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000000909
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Headline
・最長寿齧歯類ハダカデバネズミは老化耐性・がん化耐性を有し,近年,医学研究の観点から注目を集めている.
・ハダカデバネズミは化学発がん誘導に対して顕著な抵抗性を示し,炎症誘導性細胞死であるネクロプトーシス誘導能の欠失による炎症抑制が関与していると考えられる.
・ハダカデバネズミの老化細胞は種特異的な機構で細胞死を起こし,老化細胞の蓄積抑制に寄与していると考えられる.
・ハダカデバネズミの生体内における発がん抑制には,複数の機構による種特異的な組織の炎症抑制が重要な役割を果たしていると考えられる.
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