特集 よくわかる! 精神疾患対応 これ1冊―内科医と精神科医の連携のために
第8部 知っておきたい最近の精神疾患関連トピックス
3 精神科のゲノム医療
宮田 雅美
1
,
齋藤 竹生
2
,
池田 匡志
3
1藤田医科大学研究推進本部ゲノム医療研究拠点室
2藤田医科大学医学部精神神経科学
3名古屋大学大学院医学系研究科精神医学・親と子どもの心療科
pp.311-315
発行日 2024年3月26日
Published Date 2024/3/26
DOI https://doi.org/10.34433/dt.0000000704
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Summary
1.polygenic risk score(PRS)を用いて集団を遺伝的に層別化することにより,ある形質(疾患)の発症を予測できる可能性が示されているが,精神疾患においての発症予測や診断といった臨床応用は困難である.
2.pharmacogenomics(PGx)を活用すれば,薬物代謝酵CYP(シトクロムP450)の活性の遺伝型がわかり,薬物の血中濃度や副作用の個人差を見分けることができる.
3.遺伝子情報とあわせて,病状,背景,生活スタイルや環境,それらの情報を知り得たうえで治療に臨むことが,個別化医療の基本となる.
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